2018年09月07日

JR東日本の新幹線も防護盾、刺又など搭載 駅にも防護用具を配備へ

JR東日本は2018年9月4日(火)、新幹線車内の安全確保の一環として、防犯・護身用具の配備や医療器具の配備拡充などの対策を進めると発表しました。

防犯・護身用具は、新幹線の乗務員や駅係員、警備員が不審者に対応することを想定し配備します。新幹線の車両は、全編成を対象に、防護盾(中型、小型)、防刃(ぼうじん)ベスト、防刃手袋、警戒杖(けいかいじょう)を1編成あたり3か所(両運転台と車掌室)に搭載。新幹線の運転士と車掌は、フラッシュライトと催涙スプレーを携行します。

新幹線の全駅や在来線の有人改札を有する駅には刺又、防刃ベスト、催涙スプレーを順次配備します。

新幹線の車両に搭載する応急救護品は、大判ガーゼ、油紙、包帯、三角巾、医療用テープ(プラスティック)、救急絆、救急用ハサミ、人工呼吸用マウスシートを新たに1編成あたり3か所に追加。また、すでに搭載している聴診器、血圧計、ペンライト、パルスオキシメーター、アルコールシート、舌圧子(ぜつあつし)、ゴム手袋は、1編成あたり1か所から3か所に増やします。
防犯・護身用具の配備と医療器具の配備拡充は、12月末までに完了する予定です。


さらに、緊急時に乗務員、指令員、車内販売などを行うアテンダントの情報連携を強化するため、スマートフォンなどを用いたグループ通話システムを10月から順次導入。車内防犯カメラの画像を車内から指令に送信することも検討します。また、9月から乗務員用タブレット端末を用いた画像伝送の取り扱いも開始します。

車内で護身などに使えるよう、座席の座面を取り外せるようにする変更も進めます。普通車の座席はスライド機構などにより座面が取り外しにくい構造のものがあるため、2019年3月末までをめどに、固定方法を見直して脱着が容易にできる構造に整備します。対象は新幹線の約120編成で、普通車車端部の座席1列です。

東海道新幹線では2018年6月9日(土)夜、神奈川県内の新横浜〜小田原間を走行していた「のぞみ265号」で、乗客3人が男に刃物で殺傷される事件が発生。JR東海やJR西日本も、車両への防護装備搭載や医療用品の配備拡充などを進めることを発表しています。

乗りものニュース編集部2018/09/04

keibihikaku at 09:44│ ニュース 
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